ケイアップル
基本情報
ケイアップル(Davyalis affra)はヤナギ科の植物で、原産地はアフリカ東南部、南アフリカからタンザニアにかけて。名前の由来は南アフリカのKei川。
原産地以外の地域では生垣植物として乾燥地帯や半乾燥地帯で植えられている。湿地帯などを除くと多くの土壌で育ち、耐寒性もそれなりにある。
ケイアップルは成熟すると、強い香りと酸味のある黄色い果実ができる。ビタミンCを多く含むため。酸味がかなり強い。
樹高は3~5m程度で枝には所々に大きな棘がある。.
雌雄異株で花弁のない地味な花が咲く。
南アフリカでは.11月から1月ごろに開花、南アフリカは南半球であるので、初夏から夏ごろにかけて開花することになる。
受粉後、果実は約4ヶ月で成熟する。
種から植えると5年程度で結実する。
ヘテロ多糖類、ビタミンCやリンゴ酸、タンニン、フェノール酸、フラボノイドを多く含み、強力な抗酸化作用がある。また、抗癌、抗菌、抗ウィルスなどの作用についての研究もされている。
ジャムや生食として使用できる。
ケイアップルは熟すと腐りにくい性質があり、長期保存が可能。
学名のDavyalis caffraだが、caffraは差別的な意味を持つ言葉であるため、2026年からaffraとなる。
(参考文献)
National Research Council. Lost Crops of Africa: Volume III: Fruits. National Academies Press, 103-116, (2008) https://nap.nationalacademies.org/read/11879/chapter/8
CABI. “Dovyalis caffra (kei apple)”. https://www.cabidigitallibrary.org/doi/10.1079/cabicompendium.19648
Qanash, H., Yahya, R., Bakri, M.M. et al. Anticancer, antioxidant, antiviral and antimicrobial activities of Kei Apple (Dovyalis caffra) fruit. Sci Rep 12, 5914 (2022). https://doi.org/10.1038/s41598-022-09993-1